タイトルの通り、“眼瞼下垂は子供に遺伝するのか?” と気になる方も多いのではないでしょうか。
眼瞼下垂には、大きく分けて『先天性眼瞼下垂』と『後天性眼瞼下垂』の2種類があります。
それぞれ発症の時期や原因が異なりますので、遺伝が関係するのかも含めて以下に沿って解説していきます。
- 眼瞼下垂は遺伝するのか
- 眼瞼下垂の原因と特徴
- 眼瞼下垂の治療タイミング
- 眼瞼下垂の治療法
先天性眼瞼下垂について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「先天性眼瞼下垂とは?おすすめの治療法や手術時の注意点も解説」
1、 眼瞼下垂は遺伝するのか
眼瞼下垂が遺伝するのか否かについて触れると、あまり関係がなく、多くは偶発的なものによるでしょう。妊娠中のトラブルとも因果関係はありません。
冒頭でも述べたように、眼瞼下垂には「先天性」と「後天性」の2種類があります。
それぞれの詳しい解説は後述しますが、子供に多く見られる眼瞼下垂は先天性のもので、文字どおり、生まれつきの眼瞼下垂を発症している状態のことを言います。
先天性眼瞼下垂の多くは眼瞼挙筋の発育不足が原因とされていて、まぶたを開く眼瞼挙筋の力が生まれつき弱いとか、筋肉の動きに関係している神経に異常があるといったことが考えられます。
2、子供の眼瞼下垂の原因と特徴
それでは、2種類の眼瞼下垂「先天性眼瞼下垂」と「後天性眼瞼下垂」のそれぞれについて解説していきます。
(1)先天性眼瞼下垂の場合
まぶたを挙げる筋肉である“眼瞼挙筋”の力が生まれつき弱かったり、眼瞼挙筋を支配する神経の異常などによって引き起こされる先天的な眼瞼下垂のことを言います。
片眼性と両眼性がありますが、多くの場合、片方のまぶたで生じます。割合としては、先天性眼瞼下垂を発症している方の約8割が片眼性だとされています。
両方の目に発症している場合、下垂の程度が軽度であれば気付きにくい・気付かれにくいですが、幼少期にまぶたが十分開かない状態は、視力の発達に悪影響を及ぼす(弱視や斜視になる可能性)ため注意が必要です。
また、片方の目に発症している場合は見た目の問題も生じますので、早い段階で形成外科を受診することをおすすめします。
先天性眼瞼下垂についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「先天性眼瞼下垂とは?おすすめの治療法や手術時の注意点も解説」
(2)後天性眼瞼下垂の場合
後天性眼瞼下垂とは、本来であれば下垂していないまぶたが、何らかの原因で下垂を引き起こした状態のことです。
まぶたの中には「瞼板」という支持組織があり、それによってまぶたの形が保たれています。この瞼板を、まぶたの中にある筋肉の「眼瞼挙筋」が引っ張ることで、目が開くといった構造になっています。
この眼瞼挙筋から伸びた「挙筋腱膜」という組織と「ミュラー筋」という筋肉が、瞼板に結合しバランス良く作用することで、まぶたの位置を保ちながら正常な開閉が行われるのです。
しかし、この眼瞼挙筋の筋肉が弱まって瞼板を引き上げられなくなったり、何らかの原因で瞼板から腱膜が外れてしまうと眼瞼下垂の症状を引き起こします。
これを『腱膜性眼瞼下垂』と呼び、後天性眼瞼下垂症の原因のほとんどだとされています。
その内で最も多いのは加齢に伴うもので、年齢と共に発生するまぶたの筋力低下によって引き起こされます。
ある程度の年齢になると、程度の差はありますが、ほとんどの方のまぶたに眼瞼下垂が見受けられます。ただ、加齢に伴うために症状の進行がゆっくりである場合が多いので、初期の段階では気付きにくいことがほとんどでしょう。
また、最近では若い人にも眼瞼下垂の症状が見受けられることがよくあります。
若い人のケースだと、コンタクトレンズの長期使用による負担です。特にハードレンズの使用者に多く、レンズを装着した状態でまばたきを繰り返していると、まぶたを内側から圧迫して擦る刺激になり、これが眼瞼下垂を引き起こす原因になるのです。
もちろん若い人だけではなく、長期的にコンタクトレンズを使用(特にハードレンズ)している人には一様にして起こり得る可能性があると思ってください。
他には、花粉症やアトピー性皮膚炎などの目の痒みでまぶたを日常的に擦ってしまう人も、まぶたの組織である腱膜が瞼板から外れて眼瞼下垂を発症していることが多いです。
下垂の症状が進行すると、下がったまぶたのせいで視界が遮られることはもちろん、頭痛、肩こり、目の疲れといった症状が現れることがあるため注意が必要です。
また、下垂の程度が強くなるほど顔貌の変化も大きいため、実年齢より老けて見られる人も多くいらっしゃいます。
眼瞼下垂とコンタクトレンズの関係について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「コンタクトレンズの使用で眼瞼下垂になる?なりやすい原因も解説」
3、眼瞼下垂の治療開始のタイミング
眼瞼下垂治療を開始するタイミングは、先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂の場合で異なります。
先天性の場合は3歳以降に手術をすることが多いです。
まぶたの開きが悪く、目に光が入らずに弱視になる恐れがある場合には早期の治療が必要ですが、ある程度まぶたが開き物を見ようとする様子が見られれば、視力の発達レベルを観察しながら時期を決めていきます。
心配であれば、早めに形成外科を受診して医師とよく相談するようにしてください。
後天性の場合、治療時期の定めはありませんが、重症度によって検討すると良いでしょう。
特に中度から重度の下垂症であると、まぶたの重たさや物が見えにくいばかりか、慢性的な頭痛・肩こりの併発や、それらに伴うストレスを感じることが多くなるため注意が必要です。
下垂の重症度については、以下の写真を参考にしてください。
ご自身で「眼瞼下垂かもしれない」と感じたら、当院の “無料画像相談” でいつでも簡易診察が可能です。
下記よりお問い合わせください。
4、 眼瞼下垂の治療法
次は、眼瞼下垂の手術方法について解説していきます。
眼瞼下垂の手術には、主に「切る手術」と「切らない手術」の2通りの方法があります。
- 切開法
- 切らない眼瞼下垂
(1)切開法
一般的に行われている、まぶたを切って行う方法です。
メスを使って皮膚を切開しますので、切らない方法よりダウンタイムは長くなりますが、術野を直視下で見て行えるため、一度の手術で確実に治療できるというメリットがあります。
先天性か後天性か、また下垂の程度によっても適した術式が変わるため、切開法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
「眼瞼下垂 切開法」
(2)切らない眼瞼下垂
切らない眼瞼下垂とは、その名の通りまぶたの切開はせず、医療用の細い糸を使用して、まぶたの中にある挙筋腱膜とミュラー筋を瞼板に結びつけることで下垂したまぶたを引き上げる方法です。
切開をしないため、傷痕の心配がなく、ダウンタイムが短く済むことがメリットとして挙げられます。
この術式は、当院の院長 真崎が考案した方法で、2004年に医学書籍で世界で初めて公表してから、多くの美容外科クリニックで採用されるようになりました。
現在 当院で行っている「真崎法」は、最初の発表から20年程の歳月をかけて院長自身が改良を重ねて導き出した方法で、安全性はもちろん、以前の方法よりも確実な効果と持続性があるとして、自信をもって患者様へ提供しています。
真崎医院の切らない眼瞼下垂手術について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「切らない眼瞼下垂」
5、 眼瞼下垂にお悩みの方は実績の豊富な真崎医院へ
真崎医院は、多くのセレブやVIPが訪れる、世界で認められたプライベートクリニックとして知られています。
中でも目元の治療に特化しており、二重手術はもちろん、眼瞼下垂治療では専門性の高い技術を多くの患者様へ提供しています。
切らない眼瞼下垂手術のパイオニアである院長の真崎が行っている「真崎法」は、20年以上前に自身が世界で初めて発表した方法に改良を重ねたもので、他院では決して真似できない手技とされています。
その特徴として『糸を外して元に戻せる』『トライアル返金システム』『持続性』が挙げられます。
例えば、手術後に万が一のことがあった時(目元の変化や風貌の変化に違和感を感じる、ダウンタイム中の症状にストレスを感じるなど)に、留めた糸を外して簡単に元の状態に戻すことが可能です。
また、院長の判断の元で糸を外すことになった場合、手術費用(麻酔代・薬代を除く)を返金する『トライアル返金システム』を設けています。
患者様にとっては安心して手術を受けられるポイントでもあり、手術手技に自信があるからこそ出来るシステムだと思っています。
真崎医院の強みは、高い技術力だけではなく患者様との信頼関係を大切にしている点です。
完全個室の待合室で、プライバシーを守りながら治療を受けられることは、お悩みを抱えた患者様や手術を控えた患者様にとって、より安心して治療に臨める環境づくりの一つだと思っております。
最新の技術と設備はもちろん、温かみのあるクリニックとして皆様をお迎えいたしますので、是非一度、真崎医院へお越しください。
ご遠方の方には、無料で受けられる画像診断もご用意しておりますので、以下よりご相談ください。
6、眼瞼下垂についてよくある質問
(1)眼瞼下垂になりやすいのは何歳からですか?
先天性か後天性かで異なりますが、先天性の場合は文字通り “生まれつき” であるため、赤ちゃんの頃から発症していると思ってください。
後天性の場合は、個人差や程度の差はあるものの、年齢を重ねるとほとんどの方のまぶたに眼瞼下垂の症状が現れてきます。
コンタクトレンズを長期的に使用している場合には、若い方でも発症しているケースがありますので注意が必要です。
(2)コンタクトをしていると、眼瞼下垂になりやすいとは本当ですか?
はい、本当です。
レンズを装着した状態でまばたきを繰り返していると、まぶたを内側から圧迫して擦る刺激になり、これが眼瞼下垂を引き起こす原因になります。
一時的や短期間の使用であれば大きな問題はありませんが、長期間の使用は眼瞼下垂の発症率が高くなりますので注意してください。
特にハードレンズの使用者に多いので、ソフトレンズへの切り替えや、メガネの併用なども検討すると良いでしょう。
(3)何歳から手術できますか?
先天性眼瞼下垂の治療は、一般的に3歳以降が多いとされています。
ただし、手術のタイミングはまぶたの開き具合や視力の発達状況により異なりますので、専門医とよく相談することをおすすめします。
後天性眼瞼下垂の場合は、下垂の重症度によって判断する、または軽度でも気になるようであれば早めに専門医へ相談してください。
7、まとめ
眼瞼下垂と遺伝との因果関係はないと考えて良いでしょう。
眼瞼下垂には「先天性眼瞼下垂」と「後天性眼瞼下垂」の2種類があって、先天性はまぶたの筋力や神経の異常、後天性は筋力低下やコンタクトレンズの使用による腱膜性眼瞼下垂が主な要因とされています。
治療法には切開法と切らない方法があり、患者様のまぶたの状態によって術式を選択・提案します。
眼瞼下垂に悩む方は、下垂専門クリニックの真崎医院へお問い合わせください。