眼瞼下垂が発症する原因は “まぶたの中の筋肉トラブル” とされていて、まぶたを引き上げる筋肉にトラブルが生じてうまく機能しなくなることにより引き起こされます。
その主なトラブルの元としては、加齢によるまぶたの筋力低下や、コンタクトレンズの長期使用による“腱膜性眼瞼下垂”、または生まれつきまぶたの筋力が弱い“先天性眼瞼下垂”などが挙げられます。
一部では「ストレスが原因で眼瞼下垂を発症する?」と思われているようですが、ストレスと眼瞼下垂の発症に因果関係はありません。
ただ、眼瞼下垂が原因で目が開きにくく疲れを感じたり、頭痛や肩こりを併発する、下垂によって視界が遮られるなどによりストレスを感じることは大いにあります。
そこで、今回の記事では以下について順に解説します。
- 眼瞼下垂とストレスの関係
- 眼瞼下垂の主な原因
- 眼瞼下垂の予防方法
眼瞼下垂のチェックについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
「眼瞼下垂のセルフチェック方法とは?なりやすい人の行動も紹介」
1、眼瞼下垂とストレスの関係
冒頭でも述べた通り、眼瞼下垂を引き起こす主な原因は “まぶたの中の筋肉トラブル” であり、ストレスそのもので進行が早まることはありません。
しかし、眼瞼下垂によって視界が遮られたり、目が開けにくくなることでストレスを感じることはよくあります。
例えば、朝の内は目の開きに問題がなくても夕方になると重くなってきて開きにくくなる人や、朝夕問わず常にまぶたが下がっている人は、特にストレスを感じることが多いです。
また、視界が狭くなると物を見辛くなるため、無意識に顎を上げてしまうケースや、眉毛を上げて額の力で目を開こうとするケースもあり、これもストレスの原因となります。
2、ストレス以外の眼瞼下垂の主な原因
眼瞼下垂には、大きく分けて「先天性眼瞼下垂」と「後天性眼瞼下垂」の2種類があります。
(1)先天性眼瞼下垂
先天性眼瞼下垂というのは、文字どおり、生まれつきの眼瞼下垂です。まぶたを上げる筋肉やそれに関係する神経の異常が原因として挙げられます。この状態が続くと視力の発達に悪影響を及ぼす場合があります。
先天性眼瞼下垂の特徴として、およそ80%の人は、片目だけまぶたが下垂している「片側性」の眼瞼下垂です。
先天性眼瞼下垂について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「先天性眼瞼下垂とは?おすすめの治療法や手術時の注意点も解説」
(2)後天性眼瞼下垂
後天性眼瞼下垂とは、本来であれば下垂していないまぶたが、何らかの原因で下垂を引き起こした状態のことです。
まぶたの中には「瞼板」という支持組織があり、それによってまぶたの形が保たれています。この瞼板を、まぶたの中にある筋肉の「眼瞼挙筋」が引っ張ることで、目が開くといった構造になっています。
この眼瞼挙筋から伸びた「挙筋腱膜」という組織と「ミュラー筋」という筋肉が、瞼板に結合しバランス良く作用することで、まぶたの位置を保ちながら正常な開閉が行われるのです。
しかし、この眼瞼挙筋の筋肉が弱まって瞼板を引き上げられなくなったり、何らかの原因で瞼板から腱膜が外れてしまうと眼瞼下垂の症状を引き起こします。
これを『腱膜性眼瞼下垂』と呼び、後天性眼瞼下垂症の原因のほとんどだとされています。
その内で最も多いのは加齢に伴うもので、年齢と共に発生するまぶたの筋力低下によって引き起こされます。
ある程度の年齢になると、程度の差はありますが、ほとんどの方のまぶたに眼瞼下垂が見受けられます。ただ、加齢に伴うために症状の進行がゆっくりである場合が多いので、初期の段階では気付きにくいことがほとんどでしょう。
また、最近では若い人にも眼瞼下垂の症状が見受けられることがよくあります。
若い人のケースだと、コンタクトレンズの長期使用による負担です。特にハードレンズの使用者に多く、レンズを装着した状態でまばたきを繰り返していると、まぶたを内側から圧迫して擦る刺激になり、これが眼瞼下垂を引き起こす原因になるのです。
もちろん若い人だけではなく、長期的にコンタクトレンズを使用(特にハードレンズ)している人には一様にして起こり得る可能性があると思ってください。
他には、花粉症やアトピー性皮膚炎などの目の痒みでまぶたを日常的に擦ってしまう人も、まぶたの組織である腱膜が瞼板から外れて眼瞼下垂を発症していることが多いです。
下垂の症状が進行すると、下がったまぶたのせいで視界が遮られることはもちろん、頭痛、肩こり、目の疲れといった症状が現れることがあるため注意が必要です。
また、下垂の程度が強くなるほど顔貌の変化も大きいため、実年齢より老けて見られる人も多くいらっしゃいます。
眼瞼下垂とコンタクトレンズの関係について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「コンタクトレンズの使用で眼瞼下垂になる?なりやすい原因も解説」
3、眼瞼下垂の予防方法
眼瞼下垂を根本から治療するためには、手術を受けることが一番の近道であり確実な方法です。
しかしながら、誰しもが手術に踏み切れるかといったら、なかなか難しい人もいらっしゃるのが現実でしょう。
そのため、眼瞼下垂の発症を出来るだけ起こさないよう、普段の生活から予防をしていくことが大事です。
まずは以下のことに気を付けるようにしてみてください。
- まぶたへの摩擦を最小限に抑える
- コンタクトレンズの装着時にまぶたを引っ張らないようにする
- ハードコンタクトレンズの使用は極力控える
(1)まぶたへの摩擦を最小限に抑える
目元を頻繁に触る・擦る・アイメイクを雑に落とす・自己流のマッサージやトレーニングをするなど、まぶたに過度な刺激を与えないように気を付けましょう。
花粉症やアレルギーなどによる目の痒みのせいで、つい目元を触ってしまう・擦ってしまうという場合は、痒みを抑える内服薬や外用薬を処方してもらうなどすると良いでしょう。
(2)コンタクトレンズの装着時にまぶたを引っ張らないようにする
コンタクトレンズを付ける・外す際に、上まぶたを引き上げて行っているのであれば、その動作にも注意が必要です。
まぶたを引き上げるときに力が加わるため、長いことその動作を繰り返していれば腱膜性眼瞼下垂(コンタクトレンズ性眼瞼下垂)を引き起こしてしまいやすいでしょう。
コンタクトレンズの装着時は出来るだけまぶたを優しく触り、必要でない場合はメガネを併用するなど日頃の工夫が大事です。
余談ですが、眼瞼下垂の予防方法として、紫外線対策や保湿ケアは効果があるのかといった質問をいただくことがあります。
結論から申し上げると、紫外線対策や保湿ケアは眼瞼下垂予防と直接関係することはありません。あくまでも “まぶたへの摩擦を抑えること” や “まぶたを引っ張らないようにする” といった筋肉や皮膚に対する刺激を避けることが必要です。
同様に、長時間のパソコン作業で眼瞼下垂を引き起こす・進行させるといったことも直接的な関係はありません。
眼瞼下垂の自力での治し方について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「眼瞼下垂は自力で治せる?原因・予防方法・改善方法3選を簡単解説」
(3)ハードコンタクトレンズの使用は極力控える
前項で述べたように、ハードコンタクトレンズはソフトレンズに比べて厚みがあるため、コンタクトレンズによる眼瞼下垂症をより引き起こしやすいとされています。
眼科医へ相談し、可能であればソフトレンズへの切り替えや、コンタクトレンズの使用時間を出来るだけ短くすることを推奨します。
4、眼瞼下垂の治療法
次は、眼瞼下垂の手術方法について解説していきます。
眼瞼下垂の手術には、主に「切る手術」と「切らない手術」の2通りの方法があります。
- 切開法
- 切らない眼瞼下垂
(1)切開法
一般的に行われている、まぶたを切って行う方法です。
メスを使って皮膚を切開しますので、切らない方法よりダウンタイムは長くなりますが、術野を直視下で見て行えるため、一度の手術で確実に治療できるというメリットがあります。
先天性か後天性か、また下垂の程度によっても適した術式が変わるため、切開法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
「眼瞼下垂 切開法」
(2)切らない眼瞼下垂
切らない眼瞼下垂とは、その名の通りまぶたの切開はせず、医療用の細い糸を使用して、まぶたの中にある挙筋腱膜とミュラー筋を瞼板に結びつけることで下垂したまぶたを引き上げる方法です。
切開をしないため、傷痕の心配がなく、ダウンタイムが短く済むことがメリットとして挙げられます。
この術式は、当院の院長 真崎が考案した方法で、2004年に医学書籍で世界で初めて公表してから、多くの美容外科クリニックで採用されるようになりました。
現在 当院で行っている「真崎法」は、最初の発表から20年程の歳月をかけて院長自身が改良を重ねて導き出した方法で、安全性はもちろん、以前の方法よりも確実な効果と持続性があるとして、自信をもって患者様へ提供しています。
真崎医院の切らない眼瞼下垂手術について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
「切らない眼瞼下垂」
5、眼瞼下垂手術を美容クリニックで受けるなら真崎医院
真崎医院は、多くのセレブやVIPが訪れる、世界で認められたプライベートクリニックとして知られています。
中でも目元の治療に特化しており、二重手術はもちろん、眼瞼下垂治療では専門性の高い技術を多くの患者様へ提供しています。
切らない眼瞼下垂手術のパイオニアである院長の真崎が行っている「真崎法」は、20年以上前に自身が世界で初めて発表した方法に改良を重ねたもので、他院では決して真似できない手技とされています。
その特徴として『糸を外して元に戻せる』『トライアル返金システム』『持続性』が挙げられます。
例えば、手術後に万が一のことがあった時(目元の変化や風貌の変化に違和感を感じる、ダウンタイム中の症状にストレスを感じるなど)に、留めた糸を外して簡単に元の状態に戻すことが可能です。
また、院長の判断の元で糸を外すことになった場合、手術費用(麻酔代・薬代を除く)を返金する『トライアル返金システム』を設けています。
患者様にとっては安心して手術を受けられるポイントでもあり、手術手技に自信があるからこそ出来るシステムだと思っています。
真崎医院の強みは、高い技術力だけではなく患者様との信頼関係を大切にしている点です。
完全個室の待合室で、プライバシーを守りながら治療を受けられることは、お悩みを抱えた患者様や手術を控えた患者様にとって、より安心して治療に臨める環境づくりの一つだと思っております。
最新の技術と設備はもちろん、温かみのあるクリニックとして皆様をお迎えいたしますので、是非一度、真崎医院へお越しください。
ご遠方の方には、無料で受けられる画像診断もご用意しておりますので、以下よりご相談ください。
6、まとめ
眼瞼下垂の症状はストレスそのもので進行することはありませんが、目の開き辛さや視界の狭まりによって、日々ストレスを感じる原因となることがあります。
先天性、後天性で起こる原因を理解し、まぶたへの刺激や負担を抑えるなどの予防法を取り入れながら、下垂の発症や症状の悪化を防ぎましょう。根本的な治療法には「切開法」と「切らない眼瞼下垂」があり、当院では患者様のまぶたの状態を診て適切な施術をご提案しています。